記事概要
オグロ長男が産まれたての頃の頭は宇宙人のように前後に長くゆがんでいました。また、触ると形はぼこぼこしており、骨と骨の継ぎ目のような部分が柔らかく、このままだったらどうしようと心配になった記憶があります。同じような心配をするパパ・ママは多いかと思います。今回は赤ちゃんの頭のゆがみについて調べましたのでご紹介できればと思います。
赤ちゃんの頭の形ってどうなってるの
産まれたての赤ちゃんの頭がぼこぼこしているので大丈夫かと心配しているパパママの皆さん、ご安心ください。産まれたての赤ちゃんの頭は図のように7つの骨に分かれているため、その継ぎ目が柔らかく凹み、ぼこぼこしているように感じるのは一般的なことなのです。
骨が分かれているのには2つ理由があります。一つは、赤ちゃんの脳が急激に大きく成長するため、その成長に対応できるようにゆとりを持つためです。二つ目は、赤ちゃんが産まれる際に産道を通るとき、このつなぎ目が圧迫を吸収し頭を小さくして狭い産道を通りやすくするためです。
この骨は2歳ごろで全てつながり、頭蓋骨となります。
ただし、2歳ごろまでは衝撃や圧力で頭の形が変わり易くゆがみが出やすい時期となります。
多少赤ちゃんの頭がゆがんでしまうことは問題なく自然なことなのですが、頭の形が大きくゆがんでいると容姿的な問題だけでなく歯並び等に影響が出るため、頭の形をきれいにしたいパパママにとって、この2歳までの時期をどう過ごすかが重要となります。
赤ちゃんの頭がゆがんでしまう理由
それでは次に、なぜ頭が歪んでしまうのかを見ていきましょう。頭が歪んでしまう理由には、大きく分けて2つあります。
頭蓋骨が変形する病気
頭蓋縫合早期癒合症(ずがいほうごうそうきゆごうしょう)という病名で、頭蓋骨のパーツ同士のつなぎ目の一部分が何らかの理由で通常よりも早くに骨化して骨のパーツ同士が部分的にくっついてしまうものです。この場合、脳の発達に影響を与えて、運動能力や知能の発達に影響が出る可能性があります。早急に治療が必要です。
また、2歳を過ぎてもつなぎ目がなくならない場合、くる病やクレチン症という病気の可能性も考えられます。治療せずにそのままにしてしまうと、その後の成長発達にも影響が及ぶ可能性があるので治療が必要です。
圧力や衝撃による変形
赤ちゃんの頭のゆがみの多くは、この外部からの圧力や衝撃により発生してしまうことが該当します。
外部からの圧力がかかってしまう主な原因は、
- 多胎児や逆子など赤ちゃんが産まれる前の子宮内で圧力がかかりゆがんでしまう
- 出産時に難産の場合、長時間産道で頭に圧がかかりゆがんでしまう
- 吸引分娩で頭を引っ張ることで圧がかかりゆがんでしまう
- 向き癖により一定の方向に圧がかかりゆがんでしまう
- 柱や床など頭をぶつけてしまい衝撃でゆがんでしまう
特に、向き癖により生じるゆがみが最も多く誰にでも生じてしまう可能性があります。
頭のゆがみの種類
頭のゆがみにも種類があります。それぞれ原因がありますので、このセクションでは圧力により生じてしまう頭のゆがみの種類を見ていきます。
斜頭症
頭のかたちが左右非対称で、頭の一部が扁平になっている状態の頭蓋変形です。赤ちゃんの頭を上から見たときに、頭部の片側が斜めにゆがんでいることが特徴です。斜頭症では耳の位置が左右で非対称になったり、頬部が出っ張ったりと顔面にゆがみが生じる場合もあります。そのため、帽子や眼鏡がかけずらくなるなどの弊害が出てしまいます。
このゆがみが出てしまう原因は、出産時に難産だった場合の出産による圧力や、向き癖により同じ方向に圧がかかってしまっていることが挙げられます。
短頭症
後頭部が丸みを帯びずに平らになっている状態の頭蓋変形です。後頭部に手を添えるとペタンコになっているため、いわゆる「絶壁頭」と呼ばれるものです。
頭の横幅が長い、頭の前後が短い、顔を横から見ると、登頂が高くなることが特徴です。
このゆがみが出てしまう原因は、常に仰向けで寝てしまっているため、後頭部に圧がかかり続けることで発生してしまうことがほとんどです。
長頭症
頭の前後幅が横幅に比べて異常に長くなっている状態の頭蓋変形です。頭の形を上からや横から見ると、頭が明らかに長くなっていることが特徴です。
長頭症になってしまう原因の多くは、長い時間横向きで寝ていることが挙げられます。横向きで寝ているとその部分が平らになり、頭が細長くなってしまいます。また、母親の子宮の中や、出産時の環境が原因の場合もあります。逆子の場合に頭が伸びたような状態で出てくることが多く、吸引分娩の場合も赤ちゃんの頭に吸着カップを付けて引き出すため長頭症になりやすいです。
オグロの長男も、産まれたばかりは頭が長く宇宙人のような長い頭をしていました。その後は仰向けで寝ることが多かったためか、2カ月ほどまでに徐々に気にならなくなるレベルまで治っています。しかし、今度は短頭症(絶壁)にならないか心配になっているところです。
画像:オグロの長男の産まれたて。横を向くと額から後頭部までが長い。
赤ちゃんの頭の形を整える方法
このように、生後間もない赤ちゃんの頭は変形しやすいと紹介してきました。言い方を変えれば、生後間もない間が赤ちゃんの頭の形を整えるチャンスでもあります。
それでは、赤ちゃんの頭を整える方法をご紹介します。
向き癖を治す・体位変換を行う
赤ちゃんのあたまがゆがんでしまう原因の多くは寝ているときに常に一定の方向を向き一定の方向に圧力がかかることで発生します。これは、斜頭症、短頭症、長頭症すべてに該当します。
そのため、赤ちゃんが一定の方向を向いてしまう向き癖を治すことや、寝ている姿勢を変えて頭が接触する位置を変える体位変換を行うことで対応できます。頭のへこんでしまった部分を接地させないようにしましょう。
軽度の向き癖は自然に治ると言われますが、頭がすでにゆがんでしまっている場合は向き癖が定着しやすく自然に治ることは難しいと言われています。この向き癖を治すためには、抱っこの方向を変える、向き癖がある逆の方向へおもちゃで気を引く、逆の方向にパパママがいるようにして赤ちゃんが向いてくれやすいようにするなどがあります。
また、向き癖の対応と並行して、常に同じ向きで寝ないようにパパママが赤ちゃんの寝る姿勢を変えてあげる体位変換を行ってください。体位変換をする場合、タオルを丸めて赤ちゃんの背中に置き半身を支えるようにしてください。この時、うつ伏せになって窒息しないように注意しましょう。
ベビー枕を使う
赤ちゃん用のベビー枕も有効と言われています。頭を置く真ん中部分がへこんでいて、赤ちゃんの頭と設置する部分の圧力を分散することで圧力を逃がし頭の変形を防止する効果があります。
また、くぼみが赤ちゃんの寝る姿勢を支えてくれるので、向き癖対応中の姿勢保持に役立ちます。
オグロもAdokooのベビー枕を長男に使用しています。
これまではドーナツ型のベビー枕を使っていたのですが、ペラペラで枕として機能していませんでした。このベビー枕は適度な厚みがある設計で低反発素材を使用しているため頭にかかる圧力が分散されるようになっています。
また、横幅があるので寝返りを打っても安定して枕の上に頭を置くことができる仕様になっています。
実際に使用してみても、以前の枕より安定して枕の上で寝てくれるようになりました。
値段も手ごろで、ランキング1位になるのも納得の商品です。
オグロの長男は頭が長く長頭症の気があったのですが、仰向け状態をキープしてくれているのでゆがみが改善してきています。
タミータイム
タイミータイムとは赤ちゃんが起きている時に、大人が見守っているなかで安全にうつ伏せにすることです。ずっと同じ姿勢でいることによる頭の変形を防ぐ効果も期待できるとされています。
米国小児科学会では、タミータイムを一定時間実施することによって、後頭部の扁平化を予防すると推奨しています。
まだ首が座らない小さい頃は、親のおなかの上でうつ伏せにすることで赤ちゃんが安心してうつ伏せになってくれます。うつ伏せが長くできるようになるにつれて、床の上などでうつ伏せの状態でいられるように練習しましょう。
このタミータイムは、頭のゆがみ解消だけでなく、赤ちゃんの運動能力の発達にも効果があるため積極的に取り入れるようにしましょう。
矯正ヘルメット治療
その他にも高額ではありますが、ヘルメット治療も選択肢の一つです。
ヘルメット治療とは、赤ちゃんの頭の形に合わせた専用のヘルメットを装着することで、赤ちゃん自らの頭蓋成長を原動力としてヘルメットの形状に誘導する治療法です。
ヘルメットの中では頭の平らになってしまった部分には空間があるので成長が促進され、ヘルメットが接触している部分では成長を待機してもらいます。
専用のヘルメットを成長に合わせて作るため、治療としてコストはかかるのですが重度のゆがみも改善するように効果が大きい治療法です。
いかがでしたでしょうか。このように、赤ちゃんのゆがみに悩むパパママの皆さんも、なぜゆがんでしまうのかを知ることで対策をしていただき、あかちゃんの頭の形を整えられれば幸いです。
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