記事概要
皆さん、赤ちゃんを立ち上がって抱っこした方が泣き止むという経験をお持ちではありませんか。
この件、立ち上がって抱っこした方が泣き止むと科学的に証明されているようです。今回は「赤ちゃんはなぜ立ち上がって抱っこすると泣き止むのか」をご紹介したいと思います。
経験的に知っている、座って抱っこしても泣くのに、立ち上がって抱っこすると泣き止んでくれる
オグロの家はカーペットを敷いているので座っての生活がメインとなります。乳児の長男も基本的にカーペットの上か、親の膝の上で抱っこする形がメインです。
そのため、ぐずりだすと座ったまま膝の上から抱きかかえる形で抱っこすることが多いです。
しかし、座ったまま抱っこしていてもあまり効果がなく、ぐずりながら暴れまわってしまうことがよくあります。これが、立ち上がって抱っこすると(スクワットや歩きまわるとなお良い)みるみる泣き止んでくれるんです。
このような経験は周りのパパママに聞いても該当するらしく、多くの赤ちゃんに共通することが伺えます。
なんとなく分かっていてもなぜ泣き止むのか、もやもやしていたのですが、この件を研究している人がいるようで、調べてみると面白い記事を見つけました。
超簡単に言うと、
「輸送反応」という哺乳類の習性から、立ち上がって抱っこをして歩くような動きが赤ちゃんを落ち着かせる効果がある!!!
とのことです。次のセクションで、どのような研究をしたのかの引用元からの紹介となぜ泣き止むのかを見ていきましょう。
実験で証明した!立ち上がって抱っこすると泣き止むんです
今回引用している記事は、理化学研究所が発表した「抱っこして歩くと赤ちゃんがリラックスする仕組みの一端を解明-経験則を科学的に証明、子育ての新たな指針に-」のプレスリリースを紹介しています。引用元のリンクは以下になります。
どのような研究を行ったかポイントを説明すると、
- 生後6カ月以内のヒトの赤ちゃんとその母親12組に対し、母親に赤ちゃんを腕に抱いた状態で約30秒ごとに「座る・立って歩く」という動作を繰り返してもらう
- 座った状態と立って歩く状態で赤ちゃんが泣く量を調査し比較する
- 生理反応を心電図で記録しどのようなことが赤ちゃんに起きているか調査する
- 調査の結果、母親が歩いているときは座っている時に比べて、赤ちゃんの泣く量が約10分の1、自発運動の量が約5分の1に低下する
- 心拍数は母親が歩き始めて約3秒程度で顕著に低下することから、母親が赤ちゃんを抱きながら歩くと、赤ちゃんがリラックスする
とのことです。このように、立って歩くことは効果的であると実験で証明されました。
すごい!!速攻性があり、格段におとなしくなる!!
なんとなくの経験則が証明されたので、次はなぜそうなのかを見ていきましょう
立ち上がって抱っこすると泣き止む理由
では、なぜこのように立ち上がると泣き止むのでしょうか。
理化学研究所の研究では、マウスを使って行った哺乳類の輸送反応の研究と結びつけて赤ちゃんのこの現象を説明しています。
輸送反応とは、哺乳類に見られる、母親が仔を口にくわえて運ぶと、仔は丸くなって運ばれやすい姿勢をとる現象のことです。
輸送反応に対する研究のポイントは、
- 母マウスが仔マウスを運ぶ動作を真似て、離乳前の仔マウスの首の後ろの皮膚をつまみあげると、ヒトの場合と同様に泣き止み、リラックスして自発的な動きと心拍数が低下し、体を丸める
- 体を丸めて運ばれやすい姿勢をとるには、運動や姿勢の制御を司る小脳皮質が関与
- おとなしくなる反応には首の後ろの皮膚の触覚と、体が持ち上げられ運ばれているという感覚の両方が重要
このことから、人の赤ちゃんも同様に輸送反応が起こるため、立ち上がって、抱っこしながら歩くとおとなしくなる。首の後ろを触られている感覚と持ち上げられている感覚が重要とのことです。
座ったままの抱っこで泣き止ませるには
これまでの結果から、立ち上がって抱っこするとよい理由が分かりました。
しかし、座りメインで生活しているオグロとしては座ったままあやせないものかと考えてしまいます。
そこで、いくつかの実験を長男としてみました。
高い高い
まず初めに行ったのは、座ったまま首後ろとお尻を支えて高い高いをすることです。高い高いの動きが立ち上がる上下運動に似ているのではないかと考えての実験です。
ちなみに、高い高いで赤ちゃんの頭が過度に揺さぶられると発達に障害が出てしまう可能性が出るためソフトに首後ろとお尻を支えて何度か持ち上げます。
実際にやってみると確かに効果があります。立ち上がるのと同様に数回持ち上げるだけで、泣き止んでくれました。
しかしこの方法、効果はあるのですが、、、ずっとやっていられないのが難点です。長男は甘えん坊で何分もやり続けないとすぐにまた泣き始めてしまいます。
すこしづづ重くなってきていることもありそんなに長くできない。
奥の手くらいに取っておくことにしましょう。
上下に小刻みに揺らす
次に、座って首元を手で支えながら抱っこしつつ背筋を使って小刻みに上下で揺らしてみました。
こちらは、歩いている時の上下運動を模した動きを想定しています。
こちらも高い高い同様に繰り返していると泣き止んでくれました。効果ありです。
しかし、高い高い同様に何分もやっていられるかというとそうでもありません。さながら筋トレ状態です。
疲れ的に面倒でも立って歩いた方がコスパはよさそうです。。。
いかがでしたでしょうか、このように赤ちゃんを泣き止ませるには立って歩く動作が有効です。皆様も科学的に証明されているこの動きを使ってみてはいかがでしょう。
少しでも育児の参考になれば幸いです。
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